[SilkRoad_目次]
熱い展開だった……。
それだけに惜しい。ここで起承転結の転があったならもっと熱く出来ただろうに。
うーんこーいうトコなんだよなぁ。プレイヤーが関わろうが関わるまいが事件解決しちゃう。己が関与したっていう実感が持てないクエストばかりだから、蚊帳の外って感じをしょっちゅう味わう。
折角これほどの悪役(オベリンのおっさん)が現れたのに勿体無いと思う。
もっと吸った揉んだしたかった。
こんなすんなりと終わらせたりせず、
更なる解決困難な胸糞展開を挟みつつ、
笑いあり涙ありの冒険を経ていく中で、
ラバニア商団のメンバーと一緒に、
尚且つその中でプレイヤーが要となって主人公感を貪りながら、
オベリンのおっさんを追い詰める為の証拠を集めていく――――
というワンクッションが欲しかった。
その苦労があってやっと真実の声がこのアトイ・バラクスさんに届く! っていう展開ならもっと熱かったはずだ。
容易に事態を解決されちゃ困る。感動で涙ドバボロォー! を味わう為には大きな温度差が必要だ。
一旦ちゃんと落し、然るのち上げることで温度差が増す。そうしてこそ最高潮の山となりドーンとカタルシスがやってくるのだ。
この連続クエストは起承結だった。転が欲しかった。69点。
などと偉そうに採点などすれば大抵おまゆう野郎となり、中でも常日頃から稚拙なお文章を披露している私など特に例外ではない。
読み返す度……深夜のおかしなテンションで書くものではないと悔いるのだ。
しかし己の行いを棚上げせねば、何一つ話せなくなってしまう。
生きてるだけで毎日、一歩も身動き出来ぬほどの恥がこびり付いていくのだから。
サソリとマムシについては、結局何だったのか?
ただの誤表記に過ぎなかったのか。
否、きっと何か理由があるはずだ。
情報を整理してみよう。
赤いサソリと言っていたのは砂丘で倒れてた男だけだった。
改過遷善のアシムさんとオベリンのおっさんは一貫して赤いマムシと言っていた。
1対2でマルザナ様の正しいあだ名はマムシのほうであると思われる。
推論。
砂丘で倒れてた男(以降仮名でピューディパイとする)に差し向けた怪漢について。
オベリンのおっさんは、ピューディパイを襲わせるためマムシタトゥーがある男を探した。しかしそう都合よく見つからなかった。
そこでおっさんは、妥協してサソリタトゥーならある男を雇い、ピューディパイを襲撃させたのではなかろうか?
ところがこの可能性は低い。
ピューディパイがサソリタトゥーをマルザナ様の紋章として誤認した理由が分からない。単独で首都へのお使いを任せられるほどの男が、ライバル商団の紋章を間違えたりしないだろう。
オベリンのおっさんが必要とした最後のピースについて。
特に描写されていないが、私はピューディパイの伝言をそのまま伝えたはずだ。
この時点ではまだ、私はマルザナ様と心を通わせる前だった。オベリンのおっさんに対して嘘をつく理由が無い。
ピューディパイを襲った怪漢には、赤いサソリのタトゥーがあったらしいですと、正確に言ったはず。
だがおっさんは、すぐさまその情報をマムシとして強引に上書きしてしまった。
これはワザとだ。
一連の事件の真犯人である彼は、私から何のタトゥーだったと聞いてもマムシにするつもりでいたのだ。
私をマルザナ様の許に送り込んだのは、何かを探らせる為ではない。
全ては私を証人として仕立て上げる為だ。
両商団とは無関係の第三者である私の来訪は、おっさんにとって渡りに船の最後のピースとなったのだろう。
彼が『物証が無いな』と言っていたのを私は『慎重』であると評価した。
感情に任せて相手を責める様な墓穴は掘らない男であると。
しかしあの時の私は何も分かっていなかった。
何一つ見つけ出せなかったと報告した私に対して、おっさんは十分な報酬を支払うと言った。
何故か? 不自然である。実力至上主義を信条とするおっさんらしくない台詞だ。
成果を出せなかった私に報いる必要は無いと考えるのが自然。
ところがおっさんの主観に於いてなら、私はしっかりと仕事をこなしていたのだ。
彼が求めていた物証とは、私自身のことだったのだから。
オベリンのおっさん。
彼が最後に口を滑らせず、完全犯罪を組み上げ切ってしまっていたなら――――
私はアトイ・バラクスさんに何かを証言させられていたのかも知れない。
図らずも逆に、私はおっさんから最後の自白証言を引き出す物証となれたが、一つでも選択肢を誤っていたならマルザナ様が牢獄へブチ込まれて連日夜通しで看守達から同人誌みたいな目に遭わされていたのかと思うと、身震いが止まらない。
サソリとマムシの違い……なんともはや、ちゃんと意味があることだったのだ。
ぶっちゃけ正直なところ、ただの誤表記だと思っていた。本当に伏線だったなんて心底驚愕してしまう。まんまとミスリードされた。
とはいえ悔しくはない。なんという芸術的な叙述トリックだろう!
今までからかっていて申し訳なかったと思う。尊敬します。
結論。
ただの書き間違いである。
こんな手の込んだ仕掛けがあるなら、最後で盛大に回収せねばならないはず。
なのにそんなものは微塵も無かった。
ピューディパイの台詞を書いた人が間違えただけ。そうに違いない。
ええい、馬鹿馬鹿しい。何に付き合わされたんだろう。テキストちゃんとしろ!
次回 [SilkRoad_13 『交易バフ前提クエストⅤ』]
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1対2でマルザナ様の正しいあだ名はマムシのほうであると思われる。
推論。
砂丘で倒れてた男(以降仮名でピューディパイとする)に差し向けた怪漢について。
オベリンのおっさんは、ピューディパイを襲わせるためマムシタトゥーがある男を探した。しかしそう都合よく見つからなかった。
そこでおっさんは、妥協してサソリタトゥーならある男を雇い、ピューディパイを襲撃させたのではなかろうか?
ところがこの可能性は低い。
ピューディパイがサソリタトゥーをマルザナ様の紋章として誤認した理由が分からない。単独で首都へのお使いを任せられるほどの男が、ライバル商団の紋章を間違えたりしないだろう。
オベリンのおっさんが必要とした最後のピースについて。
特に描写されていないが、私はピューディパイの伝言をそのまま伝えたはずだ。
この時点ではまだ、私はマルザナ様と心を通わせる前だった。オベリンのおっさんに対して嘘をつく理由が無い。
ピューディパイを襲った怪漢には、赤いサソリのタトゥーがあったらしいですと、正確に言ったはず。
だがおっさんは、すぐさまその情報をマムシとして強引に上書きしてしまった。
これはワザとだ。
一連の事件の真犯人である彼は、私から何のタトゥーだったと聞いてもマムシにするつもりでいたのだ。
私をマルザナ様の許に送り込んだのは、何かを探らせる為ではない。
全ては私を証人として仕立て上げる為だ。
両商団とは無関係の第三者である私の来訪は、おっさんにとって渡りに船の最後のピースとなったのだろう。
彼が『物証が無いな』と言っていたのを私は『慎重』であると評価した。
感情に任せて相手を責める様な墓穴は掘らない男であると。
しかしあの時の私は何も分かっていなかった。
何一つ見つけ出せなかったと報告した私に対して、おっさんは十分な報酬を支払うと言った。
何故か? 不自然である。実力至上主義を信条とするおっさんらしくない台詞だ。
成果を出せなかった私に報いる必要は無いと考えるのが自然。
ところがおっさんの主観に於いてなら、私はしっかりと仕事をこなしていたのだ。
彼が求めていた物証とは、私自身のことだったのだから。
オベリンのおっさん。
彼が最後に口を滑らせず、完全犯罪を組み上げ切ってしまっていたなら――――
私はアトイ・バラクスさんに何かを証言させられていたのかも知れない。
図らずも逆に、私はおっさんから最後の自白証言を引き出す物証となれたが、一つでも選択肢を誤っていたならマルザナ様が牢獄へブチ込まれて連日夜通しで看守達から同人誌みたいな目に遭わされていたのかと思うと、身震いが止まらない。
サソリとマムシの違い……なんともはや、ちゃんと意味があることだったのだ。
ぶっちゃけ正直なところ、ただの誤表記だと思っていた。本当に伏線だったなんて心底驚愕してしまう。まんまとミスリードされた。
とはいえ悔しくはない。なんという芸術的な叙述トリックだろう!
今までからかっていて申し訳なかったと思う。尊敬します。
結論。
ただの書き間違いである。
こんな手の込んだ仕掛けがあるなら、最後で盛大に回収せねばならないはず。
なのにそんなものは微塵も無かった。
ピューディパイの台詞を書いた人が間違えただけ。そうに違いない。
ええい、馬鹿馬鹿しい。何に付き合わされたんだろう。テキストちゃんとしろ!
次回 [SilkRoad_13 『交易バフ前提クエストⅤ』]
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