2018年2月13日火曜日

珊瑚の欠片なの番外編 佐々木先生(4巻)



[珊瑚の欠片ひい 0/100個]
[珊瑚の欠片ふう 7/100個]
[珊瑚の欠片みい 13/100個]
[珊瑚の欠片YO 13/100個]
[珊瑚の欠片いつ 27/100個]
[珊瑚の欠片むう 62/100個]
[珊瑚の欠片なの① 62/100個]
[珊瑚の欠片なの② 62/100個]
[珊瑚の欠片なの番外編 佐々木先生(1巻)]
[珊瑚の欠片なの番外編 佐々木先生(2巻)]
[珊瑚の欠片なの番外編 佐々木先生(3巻)]


地獄で垣間見てしまったカワイターノちゃんの変態的な本性を忘れるため、ボキュはオリンピックの選手並みに腕立て伏せをしなければならなかった。


激しい運動をしたことで頭の中からはなんとか追い出した。ふう、やはりモノを忘れるには体を動かすのが一番だ。
だがしかし。
頭以外の処にいつまでも居座る気持ち悪さだけは、食中毒の様にどうにも如何ともし難かった。


いくら物理的にネザー地獄への入り口を塞いだところで、ボキュの胸に穿たれた敗北感という名の風穴はどんどん広がっていく。ノロウイルスの集団感染かの如く、どんどん広がっていくのだ。


だからボキュは、海底を見渡せる牧場を作った。少しでも多くの気分転換が必要だったからだ。


同じ動作で延々と回路を並べる作業への飽き。
そして
もしかするとボキュは彼女に、変態としても負けているのかも知れないという

恐れ。

今のボキュに必要なのは気分転換へのひたすらな全力投球、それしか無いのだった。ただただ全ての雑念を忘れるために。


……そこはかとない恐怖の中で、ボキュはボキュよりも上位の変態戦士なのかもなカワイターノちゃんへのプレゼントを作り続けている。

完璧で可愛い彼女にボキュが勝っているところなんて、変態性くらいしかないのに。そう思っていたのに。
その最後の砦たる変態性でも負けていたら、ボキュの存在意義、アイデンティティは何処を探せば見つかるんだ。


この乳房プレート作りは意味がある行為なのか?

それは一番考えてはならない思考だ。もともとがマイクラ自体に意味なんて無いのだから、その意味について考え始めたら虚しさしか残らんではないか。
しかし脳裏を掠めまくる寂寥感を振り切れない。上級戦士であるカワイターノちゃんには、『乳房』なんて別にエッチでも何でもない普通のワードなのでは……。


だから何度でも気分転換してしまうのだ。だから洋館などを作ってしまうのだ。


中はコマンドブロックを使った焼き豚工場だ。よし、心配事が少し薄れた。やはり人を最後に癒すのは食い物なのだ。

こうして何度も気分転換行為に助けられたボキュは、ようやく回路を最終段まで並べ終えられた。


ありがとう気分転換。ボキュの気持ちは紛れるし、カワイターノちゃんが大切にしてる町をボキュ色にしていけるしで、全く気分転換ってのは一石二鳥だな。素晴らしいぞ気分転換。

次は落としたサトウキビが海に落ちない様にガラス張りにする作業だ。


『乳房』などという軽めのエロワードでは、上級変態のカワイターノちゃんに負けてしまうのだ! 完膚なきまでに! という事実をボキュは地獄で学んできた。

ならば『ポルチオ』だッ……!

これくらいの強烈なメッセージでなければ彼女には勝てないし、ボキュの気持ちも伝わらないだろう。


いくら上等な変態だといえども、所詮カワイターノちゃんは中学生だ。流石にこの性感帯の名前までは知らないだろう。知らないはずだ。未発見のはずだ。
だからこれを見た彼女は、自分のほうが下位の変態であると甘んじて受け入れるしかない。
そして、ふ、ふふふ、ボキュにこう尋ねるのだ。
『さ、佐々木先生……あ、あのぅ……ぽ、ポルチオって、何ですか? 私に、教えて下さい……優しく、教えて下さい』


ああッ! いいぞッ! 自信が戻ってきた。揺るぎない自信が。ふふふ、ぎゅふふふふフ。彼女を導く準備は整ったぞう! ふはははは。


む……回収機構の水を堰き止めている時は、設置した土ブロックが水際扱いじゃなくなってしまうな。これではサトウキビが根元から破壊されてしまう。困ったぞ。

お、丁度いい具合に裏側は隙間があるな。この溝に水を閉じ込めていこう。


はふぅ。また長い作業の始まりだ。


おっと、おっと。せっかくここまで敷き詰めてきた赤石回路を流し去ってしまっては大変だ。慎重に水入れ作業を進めなければ。


この作業をまた全ての段で行うのか……。気が遠くなる。


が、なんとかやり終えたぞ。よーし、ラストスパートの集中力だ。
ぬぅぅ、次はサトウキビを並べる作業ぅぅ。
ぬぅぅ、いつになったら終わるんぢゃぁぁ。


いいや! こんなところで負けていてはあのエンダーマンビルを作ったカワイターノちゃんの変態性に勝てない! 負けんぞー!


よーし、サトウキビを並べ終えたぞ。取り敢えずの仮設回収ラインも取り付けた。


いったんどれほどの収穫量なのか試してみよう。


ふははっは。ストレージに収まり切らぬではないか。いいぞ。収穫量としては十分合格に値するだろう。


あとはサトウキビを回収するためのこの水流を、自在に堰き止めたり流したり出来る様にするだけだ。


もう少しで完成だ。体力はとうに限界を超えている。だがカワイターノちゃんの笑顔だけを頭に浮かべ、ボキュは健気に死力を尽くし尽くすのだったぁー!


うむ、ちゃんと動作した。良かった。きっとこれでカワイターノちゃんは、サトウキビの成長具合が見やすくなるはずだ。


アナル、乳房、ポルチオ。この三本立ての淫語と、そして甘ぁ~い大量のサトウキビ攻撃に、彼女がメロメロになる姿が浮かぶ。多分とろけまくっちゃうだろうな。


『まあッ、この絶壁の乳房! 素敵ッ、私のことですね! ありがとう御座います嬉しいです佐々木先生!』
ってな具合だ。
そして慎ましい乳房のカワイターノちゃんは、夜間美しくライトアップされるこのプレートを見て、ロマンチックな心地でいっぱいになり、そしてボキュにこう言うのだ。


『佐々木先生……抱いて』
あああああああ、たまらん! 抱いてやるともぉおおッ!


おっと。気分転換で壁だけ建ててしまった円形野球場の中を整地して完成させておかねば。
い、いや。流石にもう面倒くさいな。これの続きの作業はカワイターノちゃんに任せよう。何しろ此処は彼女のワールドなのだからな。
自 分 の こ と は 自 分 で や る べ き だ。
うんうん、これも教育者として心を鬼にして指導すべき当然の事柄だからな。生徒を甘やかし過ぎてはいけない。


さて終わった。ボキュが彼女にしてやれることはこれくらいだろう。


……次回はどうしようかなぁ。
マイクラ回がまだ引っ張れるのか?
そろそろ終わりにして話を進めるべきなのか?
まぁアクセス数を見てから考えるか。


ん、んん? ボキュはいったい何を言ってるのだ。メタ過ぎて意味が分からない。



[珊瑚の欠片なの番外編 佐々木先生(5巻)

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